
先月からお話ししている「インカムのその先にあるもの」その2回目です。
インカムが光ファイバー線とデジタル化によって、音声と映像を共に扱えるようなインテリジェント通信連絡回線に生まれ変わってくれたら。 本番中。オーケストラピットの指揮者の指揮の映像は、操作盤、調光、音響室、舞台袖、客席、どこでも見ることが出来ます。指揮者がカメラに向かってキューを振れば、調光、音響が指揮者のタクトでオペをします。陰コーラスも、どこにいても出来ます。その映像に、舞台監督でも音響でも、字幕や歌詞、メッセージ、連絡事項などの文字データをインポーズ出来ます。 奈落で歌手が迫りに乗り込み、マイクを受け取って、歌いながら迫り上がってくるシーンでは、奈落の様子を音響室で見ながら卓で検聴出来ます。もちろん舞台監督や舞台操作室でも安全確認の為に同じ絵を見ています。が、聞いている音声回線はみんな別々バラバラのものを聞いています。そういうチョイスが各セクションで自由にできます。 回線は劇場・ホールの外にも広がっていきます。建物の外とホールの中で同時進行で行われるイベントやパレードが増えてきていますが、連絡手段であると同時に情報蒐集手段でもあるインカムに、映像も乗っかっていればこんなに安心で心強いことはありません。それは、中継収録も同じです。ISDNにより、劇場屋ホール、スタジアムと放送局のスタジオを結ぶ中継収録の有り様がガラリと変わる、という話を、私は1994年の段階で御紹介させていただきました。今度はインカムが新しい情報連絡回線となって、また更に中継収録の有り様を大きく変えていきます。 スポーツイベントのショーアップ化はどんどん増殖し且つ高度化していきます。インカムは、単に連絡を取るための手段だけではなく、映像を共に扱うことで、情報を得る手段にもなるということです。 音声と映像を共に扱い一元化した、通信回線であると同時に情報蒐集回線を光ファイバー線によってワイヤリングし、各セクションに複数の液晶或いは小型の収納型液晶ディスプレイを搭載した、従来のインカムステーションに替わるものを配置する。この管理、管轄は監視カメラまで含めて劇場・ホールの音響担当が機種選択もプランニングも併せて行う。 ここでお話させていただきましたことは、全く私の現場からの希望でありまして、現在の時点でそれらが技術的にどこまで可能な段階にきているのか、ということを含めて、まだまだ私には知らないことが沢山あります。 また更に、放送局の中継収録の方々にも、私のこの構想が、他にどんな可能性を持つことが出来るのか、私の立場からは想像できない未来を、是非お話し頂きたいと思います。 まず、とってもどうでもいいことですがとっても考えていて楽しい、「名前」を考えましょう。名称、仮称、呼び名です。「それはもはやインカムではない」 みんなで、未来に希望の持てる話をしましょう。楽しくてウキウキすれば景気も良くなります。未来の希望に技術の進歩が伴走するんです。技術の進歩だけ先に走っても、未来や希望はついてきません。 その先にあるもの、へ。 |